BRAND NEW SONG 中村繁之 ボーイズラブ文庫


フットライトがついているので、部屋の電気をつけなくてもすむのだ。いや、きっと仲良くなれなかった。

「お仕事は何をやってるんですか?車の設計?それとも営業とか?」。

「嫌だ」。「どうして?とてもいい案だと思うし、アーティが心配するようなことはない」。その急激な変化に、炎十郎の体からメキメキという音が聞こえてきそうである。「見返りを求めない善意を嫌いな相手から受けるより、これは正当な取引だと自分に言い聞かせる方をリオンは選び、おれはそれにつけ込んでキスを要求した。何もおかしいことはない」。「昨日は、わたしを愛していると言った口唇から、そんな言葉は二度と聞きたくないな。訂正したまえ」。「…………」。「…いいよ」。

日本人でこういう台詞を吐く男は大変限られていると嘉瑞は思う。

眩しい光の輪に照らされたベッドの上で、大きな男がマットレスに頭を打ちつけるようにして、苦悶(くもん)するみたいに激しく身を捩(よじ)っている姿が見えた。じっさい、バイトを受けたのは拓哉のためだ。「全身全霊をかけて、とぼけるぞ!おれたちは風呂に入っていた!そして掴み合いのケンカをしていた!!いいな!?」。ふくれっつらで校庭を見やると、最悪なタイミングで高敏の姿が目に入る。当真の目的が女遊びなどではなく『十文字楼』で薄雲に探りを入れていたと知られてしまうほうが厄介だ。「どうして?」。

雄一のものを、入れてもらおうと、思っている。もう一度唸った後、キリは恐る恐る顔を上げる。危うく藪をつついて蛇を出すところだったことに気付いたからだ。だが、手は血まみれになり、渡されたナイフがずしりと重かった。


ボーイズラブ小説作品紹介


江戸時代より将軍家の御殿医として色道を極めてきた東埜クリニック。後継者である長男の至道は、京都で薬学を学ぶ美しい弟、早瀬を、異常なまでに溺愛していた。そんな早瀬が恋をした。相手は同じ大学の研究生、一色。由緒ある薬師の家系、百人一首を愛し、媚薬の研究に没頭する男……。その昔、失われたという一対の秘伝書『色道指南書』が呼び寄せる、運命の出会いと三つ巴の愛憎劇。禁断のエロティックラブ♪ イラスト櫻井しゅしゅしゅ

タイトル:淫らな白衣色道秘伝書・白の巻
著 者 名:剛しいら
レーベル:アクア文庫
発 行 元:イースト・プレス

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