ドリボイ 藤本敦士 BLコミック


しばらくして目を開いた拓哉は、両手を拡げてくるむように彼を抱きしめた。諒の反応は特別なものではなく、むしろ当たり前のことと誰もが思っていた。ここでは、基は遊女見習いの一人になる。諒は息を詰めているのが辛くなった。

すぐに帰ってくるからと念を押す勇人に、自分はまだチャンスを与えてもらえるのだろうかと半信半疑で訊き返した。

「……けど、ちょっと細すぎるかな。なんか壊れそうで怖くてさ。もうちょい、抱き心地がよくなるように太れよ」。「どうなさるのですか?まさか……北の果てに行くのでは……?」。ぐっと下半身を密着させられて、嘉瑞は慌てて声を殺す。「ホントにちゃんと休んでね〜。嘉瑞くん、西原くんをよろしく〜」。すると海王は受け取ったその真珠を大切そうに口に含むと、由良の血の気のない唇にそっと自分の唇を重ねた。「北鬼っ!」。「悪いけど、信じられない。達郎は僕が好きなようには僕のことを好きになってくれないし、もともと一人に縛られるよりは多人数と付き合ってるほうが好きなんだから、お互いに別れたほうが楽になれるよ」。

美しい泣き貌を見た鷹司は、突きあがってくる彼への愛情に、身悶えするほど焼かれながら、肯いた。「ディスコで、踊りもせず一人酒を飲んでて楽しいか?」。

「いいか、お前は俺のもんだし、俺はお前がいないと生きてけねぇってことを、明日の朝まで、きっちり教えてやる」。そのあまりにも海王らしからぬ優しげな仕草に、水貴は思わず笑みを零した。「キスするに決まってんだろ」。高敏は絶対、本気だ。信じられない現象に、十波は大きく目を見開く。本当に珍しく素直に、嘉瑞がこくりと頷く。


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「トオル君、お楽しみはこれからだよ」。「タカ……」。飯島の吐息が耳をかすめた瞬間、トオルはその痺れるような感覚に思わず唇を噛みしめた。「桜の花を見ながらっていうのは、いいかもしれないよね?」。満開の桜を見に、ロイスや加賀とともに飯島の別荘を訪れたトオル。ところが、甘い休日を過ごす彼らのもとに、思わぬ客が現れ……。

タイトル:終わらない週末フラワー・キッス
著 者 名:有馬さつき
レーベル:B−cube
発 行 元:講談社

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