YOU ARE ANGEL 正木慎也 ボーイズラブ文庫


「そうだな。私としてもそんなつもりはない。娼婦と違って、君への支払いは済んでいるのだから」。

(でも、ああ言わなきゃどっちみちやられるし……!)完璧に『居候』する形で同居すれば、高敏は絶対に手を出してくるだろう。その形の整った口元からは次の言葉が発せられる気配はない。これ以上ここにいたら脳(のう)溢(いっ)血(けつ)か何かで倒れそうだ。由良の悲愴(ひそう)な問いに、海王と地王は同時に頷いた。

「私は……微力ながら神通力を使うことができます。それ故……こうして神であられる地王様のお姿を拝(はい)することが出来るのです」。嘉瑞が、怪訝そうに続きを促す。ケーキの名前を聞くだけで、胸やけがしそうだった。クスクスと笑われて、からかわれているのかと思い、友生はムッとする。すべてを飲みこみ、すべてを生み出す…、そんな不思議な瞳。だが瞬也はそんな僕を今まで見たこともないほどの冷たい視線で見下ろしていた。

ついさっき手を伸ばし自分を抱きしめ、熱っぽく求めてくれた男が急に遠くに感じられて、背筋の寒さに思わず裸身へ腕をまわす。意外と平気で下ネタを口にする裕之に、政之は呆れたように言う。「心は決まったかい?暗示掛ける?」。粘膜のこすれる感じに、だんだん、体が熱を持ってくる。「そうかな?高埜が知っているおれはおれの一部でしかない」。子爵令息であったのは過去のことだ。「やめろってっ、やっぱりそーゆーつもりで連れてきたのかよ!?」。

あるわけないじゃん、と言ったら、雄一だから抱かれる、という意味になりそうで。あれがキスだってことぐらい、千波にだって分かる。羽村杏は、山県柾の顔をまじまじと見つめた。「………」。

焦点が微妙にずれた、妙に色気のある眼をしていた。「……お前って、ホント可愛いね」。


ボーイズラブ小説作品紹介


昔の栄華はどこへやら……の久慈家の池に突然降ってきたのは――なんと!静秀のひい祖父さん・一郎だった。一郎は若くして神隠しにあい、死んだものと見なされていた。それが……、今百年以上もの時間を超えて、若い姿のまま戻ってきたのだ。未来にいることを信じられず、過去を思い淋しがる一郎……。初めは彼をうさんくさいと思っていた静秀も、一郎を守ってやりたいと思うようになり……。

タイトル:ご先祖様万歳!?
著 者 名:高月まつり
レーベル:アイス文庫
発 行 元:オークラ出版

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