にさきど 松井大輔 BLコミック


心の中で揺れる様々な思いを、地王の愛の囁(ささや)きが一瞬にして消し去ってくれる。「沙維!」。

「………」。

「―おめでとう。貴様は合格だ」。「何も…なくってもいいんだ」。リオンには分からない高埜の仕事について話をしていたファイの視線が、リオンへ戻る。風呂に入りに来たのに、入るに入れない。裕太は獰猛な獣が頬に笑みを刻んだような物騒な表情をした。そばにいると、自分が惨めに思えてなんとなくつらくなる。「……いい加減にしろよ。そこまでばかにされて、俺だって黙っていない」。

黄金と朱色で統一されている海王の寝所には、香を焚(た)いたのかほんのりと甘い香りが漂っている。「…春樹ごめん。お前がそんなに落ち込むなんて思わなくて…本当にごめん。心の底から悪かったと思ってる。だから…許してくれないか?」。「深沢……いくら綺麗だとはいっても、そんなお子様に入れ込むなんて恥ずかしいとは思わないのか?」。最後まで聴かずに、桜庭は口紅に偽装された『泣き薬』を眉間に押しつけ、塗り込んでいた。生まれながらに他人を傅(かしず)かせる星を持つ者――。「な、なんのつもりだ!」。

「知ってどうする?そなたの運命が変わるとでも言うのか?」。思わずベールゼブブは自分の目を疑う。手早くシャワーを浴び、軽く体の水気を拭き取ってから、緋色の襦袢を身にまとって共布の腰紐を緩く結んだ。「瞬也様、それ以上はだめですよ」。

「ンな変な誤解しないですむように、今度はもっといっぱいエッチなことしような」。もしかしたら、海人は見かけによらず策士なのかもしれない。「明日はトモがいないんだよな……」。「……おまえさあ、一番最近でしたのいつ……とか聞いていい?」。


ボーイズラブ小説作品紹介


外科部長を養父に持ち、病院長令嬢とも許婚の間柄という将来有望な若き小児科医の藤堂。だが、その心は、型破りな一匹狼の新任外科医、榊原にどうしようもなく惹かれてゆき……。倒錯的快楽に満ちた一夜をきっかけに、ついに藤堂は榊原の虜となってしまう。一方、関係が深まるにつれ、榊原は次第に謎めいた行動をとるようになり……。ハイパーロマンボーイズラブ!

タイトル:白衣の悪魔
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