「ずっと忘れない」 中村亘利 BLコミック


「さて……事情を知っているのなら、借金の返済を君にしてもらっても構わないのだね?」。香織を傷つけたくなかったから、冷たく遠ざけたのだと言い訳されて、めったにないような志紀の弱音に目を瞠った。それに、服を脱げというのはどういうことかと困惑する。「司の場合、冗談じゃすまないところがあるからな」。ケーキの名前を聞くだけで、胸やけがしそうだった。リオンには分からない高埜の仕事について話をしていたファイの視線が、リオンへ戻る。

話している間、一征は一度もひかりから視線を外さなかった。露骨な言葉を使った桜庭の反論に、鷹司は苦笑したが、肯定も否定もせず、無視してつづけた。

「―――優一?どうして泣くの?こんなに愛しているのに…」。「仕事やったら、仕方ない付き合いもあるで。確かに。…それでもな、休日まではよう付き合わん。それに、そんな付き合いをしとるんとちゃうやろ?」。南はそのまましばらく周囲に見せつけるように宏明のキスを受け入れた後、体を離して人込みの中を擦り抜けていった。「な――なに?なんで?」。

パパパッと手早く机の上を片付け、お風呂の準備をして二人にニッコリと微笑みかけながら朗(ほが)らかに言った。

「二十八にもなって、本気でそんなことを言ってるのか?付き合ってきた女性たちの立場はどうなる」。前庭を横切って、離れへと向かう途中で足を止めた七重がしているように、勇一郎も星空を見上げた。そう思ったのが通じたのか。「なっ……!」。

「……じゃあおれ、一生話さねー」。「好きだからキスした」。「夢はある、だろ?」。「それは、いつですか?」。テレビを消して耳を澄ますと、家の外から微かに足音が聞こえた。「俺も、そう思う」。「そうだ、名前がいるな。……《篝》にしよう」。


ボーイズラブ小説作品紹介


平穏な世界を取り戻すため、遂にゼウスへの反逆を心に決めたユダ。一方、日々暴虐さを増すゼウスは天界の「粛清」。に続き、地上に厄災をもたらす「希望の箱」。の開放をパンドラへ、また天を非難するシャーマン親子の成敗をシヴァへと命じた。その事実を知った六聖獣はふたりの後を追い地上へと降臨するが、そこで見たものは!?光の天使・ユダの宿命が、今明かされる――。

タイトル:セイント・ビースト錯綜〜HORIZON〜
著 者 名:有栖川ケイ
レーベル:淫らな白衣 色道秘伝書
発 行 元:フロンティアワークス

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